2016年9月23日金曜日

スポーツの秋

みなさん、こんにちは。


保健師 竹田です。


秋分の日も終わり、だんだんと肌寒くなってきましたね。秋の気配を感じます。


秋といえば、食欲の秋。スポーツの秋。読書の秋。

いろいろな楽しみがありますが、今回お勧めしたいのはスポーツの秋、運動です。

そもそも、なぜスポーツの秋といわれるようになったのでしょう。


1964年10月10日に東京オリンピックが開催されたのを記念して体育の日が設定され、その頃からスポーツの秋と言われているようです。





運動が大事なことはわかっていてもなかなか続けられない、ダイエットには興味があるけど運動は苦手・・・そんな方も多いのでは。


しかし、日常生活の動作こそが運動の基本です。そこにほんの少しアレンジを加えれば、知らずに運動量がアップし、病気の予防やダイエット、老化防止にも効果があるのです。


楽な運動でも健康効果は高い


運動をするときの主なエネルギー源は、糖と脂肪です。この2つは運動の強度によって、使われる比率が違ってきます。激しい運動では糖が多く使われ、軽い運動だと脂肪が多く使われるのです(ジョギング程度の強さの運動でほぼ50%ずつ)。

つまり脂肪を効率よく燃焼させ、肥満や生活習慣病を予防するには、たまに強い運動をするよりも、軽い運動を続けるほうが効果的なのです。


運動のメリット


生活習慣病の予防

適度な運動をすると、血液中のコレステロールや中性脂肪を減少させ、反対に善玉コレステロール(HDL)を増やしてくれます。
またインスリンの働きをよくして、血糖値の上昇を抑えてくれます。その結果、高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の予防に効果があるほか、動脈硬化を防ぐので心筋梗塞や脳梗塞など血管系の病気の予防にもつながります。 


肥満の解消(ダイエット)効果

年齢とともに筋肉が衰え、代わりに脂肪(体脂肪)がついてきます。これがプロポーションの変化や肥満の原因に。
有酸素運動をすると、脂肪が燃焼しやすくなります。また筋肉運動は、からだのエネルギー消費量(基礎代謝量)を高め、脂肪のつきにくいからだをつくります。


ストレス解消(リフレッシュ)効果


 運動によってノルアドレナリンやドーパミンなど脳の神経伝達物質の働きがよくなり、精神的にもリフレッシュすることができます。
また脳が活性化することで、ボケ予防の効果もあることが知られています。 


持久力や疲労回復力の増進効果


 運動を続けると心臓や肺、血管などの機能が高まり、からだの隅々まで血液の流れがよくなります。その結果、持久力がついて疲れにくくなると同時に、疲労からの回復も早くなります。 


アンチエイジング(抗加齢)効果


からだの老化は、成長ホルモンの減少をきっかけにして、20代から始まります。でも老化のスピードは人さまざま。
適度の運動によって、成長ホルモンの分泌を促進させ、外見(肌など)だけでなく内臓の老化速度を遅らせることができます。


こんな軽い運動を始めてみましょう。


いつでも速足

ウォーキングについての最新研究では、長時間まとめて歩かなくても、10分程度に分けて何度か行うことで、同じ効果が得られることがわかってきました。

10分程度の歩行なら、通勤・通学・買い物などで簡単にできます。
一般にウォーキングでは歩幅を大きくとり、かつ速足で歩くのが原則。無理をせず、まず速足を心がけましょう。


とにかく階段

階段は平坦な道と比較すると2~3倍もの負荷がかかるので、エネルギー消費量が多くなります。それだけ短時間で効率よく運動できるのが、最大のメリットです
階段はどこにでもあるので、これも日常的に簡単にできる運動です。駅や建物内ではエレベーターやエスカレーターをできるだけ使わず、とにかく階段を利用すること。会社や出先でも、打ち合わせの移動やトイレへ行くときなど、積極的に階段を利用しましょう。


筋力アップ

テレビをみながら筋力運動をしましょう。
あいている手を利用して、上半身の筋力アップ運動を。
適当な重さのダンベルがあればそれを利用しますが、なければペットボトルに水を詰めたものでもかまいません。大きなペットボトルなら両手で、小さなものなら片手で持ちます。
ソファや椅子の場合は、腰がぐらつかないように深く座ります。そして膝に置いたダンベル(水入りのペットボトル)を、まず胸元まで上げる運動を十数回。次に頭上に上げる運動を十数回。
床でやる場合は、あお向けに寝た姿勢で、まず胸の上でダンベル(水入りのペットボトル)を上げ下げします。次に、もものあたりにダンベルを置き、これを胸もとまで引き上げる動作を繰り返します。 

回数は、体力に合わせて自分で決めますが、目安は翌日に筋肉痛が起こらない程度。
こんな楽な運動で筋力がつくのかなと思えるくらいでも、続けることで効果が出てきます(最初からやりすぎると、ひじの痛みなどを起こしやすいので注意しましょう)。


大切なのは長く続けること

 
健康や若さを維持するための運動は、頑張ってする必要はありません。大切なことは、楽な運動でいいので「定期的に長く続けること」。
忙しいときや風邪を引いたときには、2、3日休んでもかまいません。義務感からではなく、楽しみながらやるのが長く続けるコツです。 

この秋からぜひ運動習慣を身につけましょう。

今日も一生健命

竹田